起立性調節障害と運動会

起立性調節障害の子供にとって運動会は出たい気持ちと、出たくない気持ちが交差してしまい複雑な心境になる事でしょう。もし出た場合、競技の最中に倒れてしまったらと思うと心配になってしまいます。ここでは、起立性調節障害と運動会について考えていきたいと思います。

運動会に参加できる事もある

起立性調節障害の子供は必ずしも運動会に参加出来ないという訳ではありません。参加出来る場合だってあります。もちろん起立性調節障害の重症度と、競技の種目にもよります。そうした事を総合的に考慮しながら、運動会に参加出来るかどうかは変わって来ます。

起立性調節障害の重症度は?

もし少しでも立ってると立ちくらみがしたり、気持ち悪くなったり動悸がするならば、起立性調節障害の子供は、運動会の出場は諦めた方が良いかもしれません。しかし少しぐらい立っていても運動をしても、症状が軽くて済むならば出場も可能になって来ます。ただし競技種目にもよります。

 

参加を避けるべき競技種目

例え起立性調節障害が重症ではなくても、ある程度の症状があるならば、次の様な運動会の競技種目は控えた方が良いでしょう。

・徒競争
運動すると動悸を起こしやすい子は、徒競争などは避けるべきでしょう。また長距離走も避けるべきです。

・組体操
運動会の種目の中で組体操は危ないので避けるべきです。もしバランスを崩したら、高い所から落ちるので危ないです。例え起立性調節障害の子供が下に居ても、本人が崩れたら上の人も崩れてしまいお互いに怪我をします。それに「もし自分の為に皆に迷惑をかけたらどうしよう」という余計なプレッシャーを本人にかけてしまいます。するとそのストレスが起立性調節障害を悪化させてしまいます。だから組体操は運動会の参加種目の中から外すべきです。

 

・騎馬戦
騎馬戦は4人1組になって、他の4人組と帽子を取り合う競技です。これも起立性調節障害の人も、運動会の参加種目の中から外した方が良いかもしれません。上の人を支えないといけないというプレッシャーがあるからです。例え本人が上に居る場合も、もし具合いが悪くなって負けてしまったら皆に申しわけないという気持ちになるからです。

起立性調節障害 運動会

参加可能な競技種目

起立性調節障害の人が運動会に参加する場合は、あまり勝負にこだわらないで、かつ運動量が少なく安全で、本人に余計な責任を与えない種目を選ぶとよいでしょう。例えば次の様な競技種目があります。

・玉入れ
玉入れならば、起立性調節障害の人でもマイペースで球を入れていけば良いだけですから、大丈夫です。それに負けても、その他大勢の人と入れてる訳ですから気楽です。それに負けても皆、楽しい雰囲気で運動会を楽しんでやってるので大丈夫です。

・綱引き
綱引きも起立性調節障害の人でも可能です。ただし病気なんだから無理して思いっきり綱を引く必要はありません。

・二人三脚
それと二人三脚も運動会の参加種目として入れて良いかもしれません。ただし相手に必ず起立性調節障害の事を事前に話しておくことです。また相手も出来れば仲良しの相手だと、より助かります。その方が本人も気楽です。そして病気の友を思いやりながら、友情を高め合いながらの二人三脚なんて一生の良い運動会の思い出になるでしょう。例えビリでも構いません。

運動会に参加する為の対策

もし起立性調節障害の人が運動会に出場したい場合は、事前に体を鍛えておく必要があります。例えば家でゴロゴロしてないで、立ってる時間を長くする訓練が必要です。そして運動をして体を鍛えておくことです。特に足の筋肉を鍛えるべきですので、ウォーキング、スクワットはしておきましょう。それと朝早く、起きる訓練も必要です。また先生達へ事前に、起立性調節障害の事を話しておくべきです。

また起立性調節障害の人は午前中は具合いが悪くて、午後になると楽になる傾向があるので、午後から登校して午後の運動会の参加可能な種目だけ出場する方法もあります。それから水分不足と塩分不足にならないように、塩分を入れた水を、こまめに飲んでおくべきです。