起立性調節障害の動悸・息苦しい
起立性調節障害の人は、よく動悸や息苦しいという症状を訴える事が多いです。ここではその動悸や息苦しいという症状の発症メカニズムや治し方を書いていきたいと思います。
起立性調節障害・動悸の原因
人間は誰でも立ったままの姿勢でいると、重力で血液が足の下へ沈みそうになるのは当然な事だと言えます。そこでそれを防ぐ為に、自律神経による血圧の自動調節作用が働きます。つまり交感神経を緊張させて交感神経末端からノルアドレナリンというホルモンを分泌させます。それが血管を収縮させて血圧を上げる訳です。すると足に沈む前に瞬時に血圧を上がるので、血液を全身に行き渡らせる事が出来ます。しかし起立性調節障害の人は、この血圧の自動調節作用が上手く働きません。そこで心臓の方で一所懸命に血液が送ろうと頑張るので、動悸が起こるのです。そして息苦しくなるのです。何故なら血管が収縮しないから、その代わり心臓の鼓動を速くする事で血圧を上げようとするからです。それで起立性調節障害の人は、立ち上がったりすると動悸がします。また息苦しくもなるのです。
また立ってる時だけでなく、軽い運動をしただけで起立性調節障害の人は動悸や息苦しいといった症状が出ます。例えば階段を上がってる時などです。誰でも運動をすると心臓の鼓動が速くなりますが、起立性調節障害の人はそれが強く出てしまうのです。
深呼吸をしましょう
起立性調節障害の人が動悸や息苦しいという症状が出たら、その場で深呼吸をすると良いでしょう。そうすると少しは落ち着く事が出来ます。やり方は、まず「ハ~」と口から息を吐き出します。そしたら鼻から4秒間かけて、ゆっくりと吸います。そして10秒間かけて、ゆっくりと吐き出します。これを何回か繰り返して下さい。そうすると動悸や息苦しい症状が、落ち着いて来ます。なお吸う時は必ず鼻から吸い、吐きだす時は、鼻でも口でもどっちでも構いません。
カフェインは摂らない
起立性調節障害の人はコーヒーなどに含まれているカフェインは控えた方が良いです。何故ならカフェインが交感神経を緊張させて動悸の原因になるからです。
歩くようにしましょう
起立性調節障害の人は立ったり運動すると、動悸や息苦しい症状が出るからと言って、1日中、横になってゴロゴロしてるようではダメです。そんな事では、ますます改善しずらくなります。無理はしなくて良いですから、日中は立つ訓練や歩く訓練をすると良いでしょう。疲れたら横にはならず座って下さい。そうする事で重力で足に沈んだ血液を、全身に行き渡らせる為の訓練になるからです。